器具の正確性を保つために必要なこと
ノギスを使用すれば、製品やその部品を正確なサイズで作ることができます。本尺と副尺を使用して測定をするのが特徴で、大きさを調べたいものを挟んだり当てたりして使用します。製品や部品の直系や厚さなどを測定することができ、製品によって目盛の表示方法には違いがあります。この器具を使用するうえで必要になることは、常に正常な長さを測定できるようにメンテナンスを欠かさないようにすることです。正しい長さを測定するためにおこなわれているのが校正で、定期的に欠かさずおこなうことで、長期間使用しても正確に長さを測ることができます。普通に使用をしている場合でも、長い間使用し続けていると自然に測定の精度が低くなってしまうために、定期的にメンテナンスをして、正常に測定できるようにしています。器具の正確さを調べるために重要となることは、正しい方法で校正をすることです。定期的におこなっていてもやり方が間違っていると正しい長さを測定できなくなることもあるので、まず正しいやり方がどういうものかを正確に理解することが必要です。
一般的におこなわれているやり方
ノギスを校正するための方法として一般的なのは、標準器を使用しておこなうやり方です。標準機を外側の測定する部分の間に挟み込むことにより、器具の状態が正確であるかどうかを調べることができます。標準器には決められた長さがあり、その長さと同じ長さを測定できるかどうかによって、器具が正常な状態かどうかを判断します。器具に挟み込んで測定した長さが標準器の長さと同じであれば、その器具は正常な状態と言えます。ですが、器具に挟み込まれた標準器の長さと、器具を使用して測定された長さが異なる場合には、器具の方に何らかの異常がある可能性があります。こうした状態になっている場合には、正しい長さを測定できるように調整する必要があります。生じている誤差は器具によって大きく違っている場合もあり、ほとんど誤差がない場合もあれば、標準器の長さとは大きくかけ離れた誤差の大きい測定結果を出すものもあるので、より正確な調整が必要です。
作業をする場合に最適な温度や湿度
標準器を使用する方法でノギスを校正する場合には、実施する環境にも注意をする必要があります。どのような環境であっても正確におこなえるわけではなく、正確に調べるためには最適な環境を準備して調べることが必要です。作業をおこなう室内の温度も重要であり、作業をするのに向いているのは10度から30度程度の室温です。それよりも室温が高かったり低かったりすると、正確に作業ができなくなることがあります。湿度も同様に適切な条件があり、80パーセント以下の湿度が最適です。